人間関係には「ちょうどいい距離感」があると思っています。近すぎず、遠すぎず。たまに会って情報交換をしたり、軽く近況報告をしたり、そういう関係が自分には一番心地よいです。
私は現在従業員を雇うこともなく、一人税理士という状況で仕事しており基本的に単独での業務が中心なので、自分のペースで動ける分、関係性も自分で選ぶことができます。
今のこの環境は、かつて会社員として働いていた頃には考えられなかったものです。
義務教育の延長のような会社員時代
会社員だった頃、職場の人間関係はまるで義務教育の延長のようでした。日々同じ人たちと顔を合わせ、気が合わない人とも関わらなければなりません。しかも、場合によってはその人が上司だったりするのですから、なかなか逃げ場がありません。
よく言う月曜日朝の憂鬱、今はまったくありませんが、会社員時代はそんな気持ちになった頃もありました。その理由のほとんどが職場の人間関係。小さい組織での話ですが、なんでこんなことで憂鬱になって苦痛に感じていたのかと思います。
大学時代のような人間関係を再び
ふと思い出すのは、大学時代の人間関係です。あの頃は、気の合う人とだけ付き合えばよかったし、会いたいときに会えばよかった。自分で選べる関係性の中で、自然体でいられる交友がありました。
独立して税理士として仕事をする今、その大学時代のような自由な人間関係が再び手に入ったと感じています。誰と付き合うか、どこに顔を出すか、すべて自分で決められる。これはとても大きな自由であり、私が独立という選択をして得たメリットのひとつです。
たとえば、私は税理士会の野球部に入っていて、月に1〜2回の練習や年に数回の大会に参加しています。ユニフォームを着て体を動かし、プレーを通じて打ち解け、たまの懇親会で近況報告や情報交換をする。ほどよい頻度で、無理のないつながり。ありがたい場でまさに「ちょうどいい距離感」です。

学びたければ対価を払ってでも
独立した今、人間関係も「選べる」という点で、会社員時代とは根本的に違います。そしてその選択基準はとてもシンプル。「この人と関わりたい」「この人から学びたい」と思えるかどうか。それに価値を感じるなら、対価を払ってでもその関係を築いていきたいと思います。
会計ソフト関連のユーザー会やセミナーなどにも積極的に参加しています。定期的ではないにせよ、顔を出しておけば現場の実務に活かせるヒントを得られることも多く、何より似たような立場の仲間と情報交換できるのは大きな財産です。
そういった関係性を、自分の意志で選べること。嫌だと感じた相手や、エネルギーを消耗するような関係からは、自分の判断でスッと離れられること。この「離れられる自由」も、独立して初めて得た大きな価値の一つです。
まとめ
人間関係に正解はありませんが、自分にとってストレスが少なく、心地よく続けられる関係というのは確実にあります。その距離感を保ちながら、自分が関わりたいと思える人たちとつながっていく。それが、仕事の質にも、人生の質にもつながっていくのだと思います。
これからも、必要な場にはしっかり顔を出しつつ、無理のない範囲で関係を築いていきたいです。そして、自由に人間関係を選べる今のこの働き方を、誇りに思いながら続けていければ。