開業した当初は、他事務所から「業務委託(外部委託)を受けませんか?」というお声がけをいただく場面が少なくありません。私もその依頼を受け外部委託もどんどん受けて仕事をしていました。
開業してある程度経過していますが、徐々に落ち着きがでてきた自分の事務所運営で現状の外部委託状況記録しておきたいと思います。

独立当初に書いたブログはこちら。
現状も業務委託は受けている〜ただし常駐することはほとんどなし
現状も業務委託は受けています。ただし、委託元の事務所で勤務することはほとんどありません。常駐していることは無く基本リモートでの対応です。なので働いている間は自分のペースで仕事ができています。記帳ソフトやクラウドストレージを共有し、データはオンラインで授受しています。
自分としてはオンラインで対応できることが非常にメリット高いです。移動するには時間がかかりますし、紙受領ですと保管に場所が必要です。税理士法人からの業務委託の場合は、移動時間も委託を受けている時間と考えて収益状況確認しないと割に合わない気がしていますので、オンラインはありがたいです。
内容は、ほとんどが記帳代行も含めた内容。記帳代行から担当して、決算組んで申告書作成もしています。やっていることは自分の直関与先と変わりません。
記帳から申告書提出まで一気通貫で対応していますので、実質は自分の関与先と変わりません。
勉強になる
外部委託で受けていると、やはり勉強になります。
まずは、会計ソフトの使用方法が学べるところ。現在直で契約している会計ソフト以外のソフトを使いますが、使用方法がそれぞれくせがあって違います。最初は使用するのに慣れるまで時間がかかりますが、慣れれば問題ないですし、いろいろな会計ソフトが使えるのはメリットとなります。
TKCのソフトは元々使えますが、それ以外にJDL、弥生、PCA、マネーフォワードなど他のソフトも問題無く使用できるようになりました。申告ソフトも達人を使うことが増えましたが、こちらも使用しながら楽に申告できるようになりました。
あとは、会計事務所特有の処理というか、勉強しても載っていない、AIに聞いても教えてくれない(分からない)ような、いわゆる暗黙知の部分を知ることができます。処理方法で目から鱗が落ちるような内容が結構ありました。こういうのは非常に勉強になります。ベテラン税理士の帳票設計、月次レビューの勘所など、書籍に載らない実務ノウハウが吸収できます。
また、業界の中で経験の豊富な大先生もいらっしゃいますので、自分の直担当先で不明点等あった時に聞くことができるのもメリットです。
結果として、直関与先にも高品質なサービスを還元できるようになります。
優先するのは自分の直関与先
とはいうものの優先するのは自分の直関与先になります。
直関与先様に影響を与えることがないよう、外部委託の稼働時間の上限を週全体の25〜30%までを上限にするよう意識しています。また、繁忙期は受託範囲を絞り、1〜3月の確定申告期は限定受託しています。さらにスケジュールが競合する場合は直関与先を最優先し、依頼元にも事前に合意を取り、スケジュール調整をしっかり行うようにしています。
双方バランスをとりながら、自分のスキルアップを図っていきたいと思っています。
いずれは直契約先のみするのが目標ですが、そうなった後でも今の委託先とは良好な関係を継続し、何かあれば聞ける関係を構築していきたいです。
業務委託先で経験したことは、直顧問先にも大変役立っており、これは今後契約する先にも大いに活かされることだと考えています。しかも、会計事務所の社員で経験することに対する時間の長さよりも、圧倒的に短時間で経験でき自分の血潮になるのではと。
まとめ
今回は、外部委託受けることについて書きました。外部委託は下請けではなく、自分の専門性を拡張し、視座を高めるための場所になるのではと考えてます。なるべくオンライン完結で時間とコストを最小化して、多様な会計ソフト・業界に触れ、実務スキルを加速させることができます。
それでも 最優先は直関与先ですので、 稼働上限と繁忙期制限で今後もバランスを取りながら、外部委託で得た知見を“自事務所の価値”へと還元し続けていきます。